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デザインソフトなしでもOK!PPTだけでカタログやパンフレットの原稿を作る

ロゴスウェアの大森です。

デジタルブックはイベントのパンフレットやチラシ、カタログなど、様々な用途に便利にお使い頂けます。
とはいえ、
「デジタルブック作ってみたいけど、元の原稿を作るソフトが無いし……」

と諦めている方もいるんじゃないでしょうか?

それはとても勿体ないです!

今回は”デザインソフトはもっていないけれど、PowerPointはパソコンに入っている”という方向けのデジタルブック原稿作成方法をお伝えしていきます。

※本記事のキャプチャ画像のPowerPointは、office365の2025年3月時点の最新版のとなります

PowerPointはスライド作成以外にも大活躍できる

ロゴスウェアの製品、FLIPPERU2では、PDFを使ってデジタルブックを制作できます。

デジタルブック制作代行サービスでは、PDFを送っていただければデジタルブックに変換し、納品するサービスを行っています。

 

PDFは、Microsoftのofficeでも作れます。

デジタルブックのパンフレットと言えば、概ね縦型のA4、B5サイズの原稿になってきますが、そうした原稿を作る時、Wordを思い浮かべる方が多いかと思います。
ですが、PowerPointでも縦型原稿は作成できます。

文字メインであればWordで作るのが簡単ですが、画像をいくつか配置したり、自由な位置に文字を入れようとすると、Wordで作成するのは大変です。

WordとPowerPointの編集のしにくさを表す図
画像のうえにWordでは文字を重ねたりするのが難しい。

そこで今回はPowerPointでの原稿作成の流れをお伝えしていきます。

PowerPointは画像のトリミングも、色調整も、透明度の変更もできます。
簡易的画像編集は全てソフト内で完結が可能です。

💡
PDFとは関係ないですが、PowerPointはプレゼンテーションの動画だけではなく、PCのカメラと繋げて動画の収録も、PCの画面収録もできますし、スライドごとの音声の吹き込みもできます。
結構マルチな活躍をしてくれますよ!

デジタルブックは変形サイズでも、横長原稿でもデジタルブックになりますが、今回はA4縦サイズの原稿を作成する例を記載します。

PowerPointで縦型原稿を作成

縦型データの作り方

PowerPointを開き新規作成を行うと、横長スライドになっているので、
上メニューの「デザイン」から、「スライドのサイズ」→「ユーザ設定のスライドのサイズ」→「スライドのサイズ」の順で進み、
サイズをA4であれば、幅21cm、高さ29.7cmにします。

スライドのサイズ→ユーザー設定のスライドのサイズ→スライドのサイズ のメニューを順に開く図

これでA4縦型になりました。

次は文字や、画像を自由に配置していきます。
作例は掃除用具の簡易なカタログを作成していきます。

PowerPointの配置順番

PowerPointはテキスト、画像、表を自由に配置できますが、後から配置したものが上にくるため、例えば文字を配置した後に大きな画像を配置しようとすると、文字が隠れてしまいます。

テキストの上に写真が重なって見えなくなっている図
表紙のメイン画像でタイトルが見えなくなりました。
そういったときは、対象を右クリックして「最背面へ移動」を選ぶか、
「ホーム」メニューの「配置」から順番変更を行います。

下記は「配置」から順番変更の例です。
「オブジェクトの選択と表示」をクリックし、「選択」メニューが表示されたら、任意のオブジェクトを入れ替えることができます。
例は「図8」が写真のため、下に持ってきました。

「配置」メニューから図8を下に持っていき、写真で文字が隠れなくなった図

細かに順序を変更する場合はこちらの方法がお勧めです。

図表などの位置変更

料金表をPowerPointの「挿入」→「表」で作成しました。
表をただ並べて雑然とした図

スポンジ、クロス・シート、ブラシの文字と表の隙間がバラバラなので、位置を調整します。
文字等を選択し、上下にキーボードで移動しても良いのですが、マウスでドラッグすると、位置が揃ったときに「スマートガイド」が表示されるので、揃えやすいです。

スマートガイドのラインが表示されている図

中央や上下左右、間隔が揃ったときにスマートガイドが表示されます。
テキストや画像も同様に、スマートガイドを有効利用すると綺麗に並べられます。

画像を透過させる

画像を飾りとして表示しようとしましたが、表のセルに色が入っていると透過しないため、画像がよくみえません。

画像が表で見えなくなっている図

表のセルの塗りを透明にする方法もありますが、ここでは前面に画像を持ってきて、薄く表示する方法をとりたいと思います。

「図の書式設定」→「図の透明度」のメニューから透明度を91%に変更した図

画像を前面に配置したら、画像をクリック選択し、「図の書式設定」メニューを出します。

一番右の「図」編集メニューを選び、「図の透明度」から、透明度を変更できます。100%に近づくにつれ、薄く表示されます。

画像のトリミング

上下左右に不要な部分がある場合は、画像のトリミングを行います。

トリミングしたい画像を選択し、「トリミング」を選びます。

トリミングアイコン

今回はさらに、画像の周りをぼかしてみます。

ひとつ前にも利用した「図の書式設定」メニューから、左から2番目の「効果」編集メニューの「ぼかし」をつかうと、画像の周り、またはトリミングした境界をぼかす事ができます。

図の境界を図の書式設定のぼかしからぼかした図

ふんわりとした雰囲気になりました。

リンク設定

デジタルブックでは、ブック自体にハイパーリンクを設定できます。
デジタルブックにする際に、ソフト側であとからリンク設定も可能ですが(制作代行の場合エキスパート対応)PowerPointでハイパーリンクを設定し、反映させることもできます。

公式サイトのURLを選択し、右クリックからリンクを選択した図

URLを貼りたい箇所を選択し、右クリックします。
そこから「リンク」を選択し、リンク設定メニューを開きます。

ハイパーリンクの挿入メニューから、アドレスを入力した図

「ファイル、Webページ」メニューの「アドレス」タブにURLを入力します。

メールアドレスリンクである”mailto”はデジタルブックに変換時に反映ができません。
※リンクしたい場合は個別にソフト側(FLIPPERU2)にて特殊リンクの設定が必要なため、制作代行の場合エキスパート対応となります。

 

PDFへの書き出し

このような手順を踏み、PowerPointで全ページ編集が完了しました。

全スライドが並んでいる図

PDFの書き出し方法は簡単です。
編集データを保存した後に、別途ファイルメニューにて、
「名前をつけて保存」からPDF形式を選択するか、「エクスポート」から「PDF/XPSドキュメントの作成」を選ぶだけです。

PDF書き出しを選択後「オプション」を開き、「フォントの埋め込みが不可能な場合はテキストをビットマップに変換する」を選択すると、画像崩れが起きにくくなります。

PDF書き出しのオプション画像
フォントの埋め込みが不可能な場合はテキストをビットマップに変換するにチェックを入れている

ただし、フォントによってはPDFにしたときに崩れてしまうものもあります。

PDFで書き出した後、表示崩れが無いか、念のためチェックするようにすることをお勧めします。
特に特殊フォントだと崩れてしまう事があるので、その時はフォントを変更しましょう。

以上でデジタルブックにするための原稿作成は完了です!

 

下記がそうしてPowerPointのみで原稿を作成したデジタルブックになります。

本デジタルブックに利用した写真は、素材サイトのUnsplashのものを利用しています。

おまけの設定

画像のトリミングを様々な図形で行う

画像のトリミングについてはお伝えしましたが、任意の図形でトリミングする方法は下記になります。

トリミングしたい図をクリック選択すると、上メニューに「図の形式」というメニューが現れるのでクリックします。

図の形式アイコン

その後、「トリミング」メニューから「図形に合わせてトリミング」を選択し、切り抜きたい図形の形を選びます。

トリミング、図形に合わせてトリミングから図形を選択する図

例では三角形に切り抜きました。

写真が三角形にトリミングされた図

画像の色味を変更する

PowerPointは簡易的に画像の色も変更できます。

透明度を変更した時同様、画像を右クリックして表示される「図の書式設定」メニューから、色の彩度やトーンの調整で色味が変えられます。
「スタイル」や「色の変更」ボタンから、様々な色味を選択することができます。

図の書式から、色の変更ボタンを押した図

下の画像はPowerPointだけで色味を変更したものになります。

元の画像、モノクロ調整、彩度調整、セピア調整した画像が並んでいる図

調整した画像は選択して、右クリック後「図として保存」をすれば編集画像も保存もできます。

図を右クリックし、図として保存のメニューを出している図

画像編集ソフトがなくても、写真の色調整ができました!

 

デジタルブックにQRコードを設定する

リンク設定だけでなく、QRコードを設定したいときもあると思います。

QRコード作成は無料で行えます。
ただし、QRコードを作成する過程で、短縮URLを経由するものもあり、意図的にフィッシング詐欺のURLなどに切り替えられてしまう事例もあります。

QRコードは運営元が信頼できるサイトで作成しましょう。下記は一例です。

運営元:Adobe Inc.
無料QRコード作成ツール Adobe Express
https://www.adobe.com/jp/express/feature/image/qr-code-generator

  • QRコードの色やデザインが変更できます。ダウンロード時に無料のユーザー登録が必要です。
    リダイレクト無しのため、長いURLだとドットが細かくなって読み込めないものになる事もあります。

 

運営元:アスクル株式会社
QRコード作成ツール【無料】パプリ
https://spc.askul.co.jp/portal/print/qrcode

  • ユーザー登録不要で、シンプルで使いやすいです。
    リダイレクト無しのため、長いURLだとドットが細かくなって読み込めないものになる事もあります。

 

運営元:アララ株式会社・株式会社デンソーウェーブ(QRコード開発元)
クルクルマネージャー
https://m.qrqrq.com/

  • アクセス解析可能です(保存にはアカウントが必要)
    クルクルマネージャーのサーバーを経由する短縮URL形式のため、長いURLでも細かいドットになりません。

これらのサービスを利用して作成した画像を、ページに挿入すれば完了です。

いかがだったでしょうか?

実際に制作のお客様で原稿をPowerPointで作成されている方もいらっしゃいます。
DTPソフトが無くて諦めていた方も是非、トライしてみてください!

制作、是非ご相談ください

デジタルブックの原稿ができたら、後はデジタルブックにするだけです。

制作代行であればPDFをご入稿頂ければデジタルブックデータを納品いたします。
ご要望にあわせてオプションの紹介もさせていただきます!

お問い合わせは下記フォーム
https://service.logosware.com/inquiry/
またはメール seisaku@logosware.com まで、是非ご連絡ください。

また、制作サービスの無料相談会も実施中です!
https://service.logosware.com/consultation/
ご相談、お待ちしております。